ベビーゲートは、小さな子どもが自由に動き回る中で、安全な生活空間を守るための必須アイテムです。
しかし、設置方法や使い方を誤ると、かえって子どもを危険にさらしてしまうことも。
本記事では、実際に発生した事故例を詳しく紹介しながら、ベビーゲートをより安全に活用するための完全対策ガイドをお届けします。
親子ともに安心して過ごすために、今一度、正しい知識と対策を身につけましょう!
ベビーゲートで起きた事故例

階段での転倒事故
ベビーゲートをめぐる事故の中で最も多いのが、階段での転倒事故です。
たとえば、ロックを閉め忘れたために、1歳11ヶ月の男児が階段から転落し、中等症の怪我を負った事例が報告されています。
東京都消費生活総合センターの調査でも、ベビーゲート関連事故のうち、階段上での事故が約7割を占め、特に1歳児の事故発生率が高いとされています。
設置や使用時のわずかなミスが、命に関わる重大な事故につながることを認識し、常に緊張感を持って使用することが求められます。
突っ張り式ゲートの倒壊事故
突っ張り式のベビーゲートは手軽に取り付けられる反面、設置不良や経年劣化による安定性の低下が問題視されています。
実際に、子どもが寄りかかったことで突っ張り式ゲートが外れ、階段から転落する事故が発生しています。
特に階段上では、突っ張り式ゲートは使用せず、壁にしっかり固定できるネジ止め式ゲートを採用することが重要です。安全性を最優先に選びましょう。
子供が乗り越えてしまう事故
2歳を過ぎると、子どもの筋力や運動能力、好奇心が急速に発達します。その結果、椅子や積み木などを利用してベビーゲートを乗り越えてしまうケースが増えます。
特にキッチンなど、危険物が多い場所に侵入してしまうと、火傷や切り傷など二次被害につながるリスクも。
乗り越え事故は予想以上に発生頻度が高いため、子どもの成長に合わせてゲートの高さや設置場所を見直すことが必要です。
ベビーゲートが危ない原因とは?
設置ミスによる事故
事故の多くは、設置不良や使い方のミスに起因しています。
説明書を読まず自己流で設置してしまったり、日常使用の中でロックの閉め忘れが発生したりすると、ゲートの安全性が一気に低下します。
また、設置場所に合わないタイプのゲートを使った場合も、事故リスクが増大します。設置時には、床や壁の材質、設置する場所の特性を十分に考慮し、確実な取り付けを心がけましょう。
子供の成長によるリスク変化
成長著しい乳幼児期には、昨日できなかったことが今日できるようになることも珍しくありません。
これにより、突然ゲートを押し開けたり、よじ登ったりするリスクが生じます。特に注意すべきは、運動能力と知能の発達段階です。
子どもがゲートを自力で開閉できるようになったり、乗り越える力をつけた場合は、即座に使用方法や設置環境を見直す必要があります。
製品自体の設計ミスや不良
市場には一部、安全設計に不備があるベビーゲートも存在しています。指を挟みやすい設計だったり、ロック機構が甘く簡単に外れてしまったりする商品は、事故の引き金になり得ます。
購入前には、製品が第三者機関による安全基準(SGマーク、EN規格など)をクリアしているかを必ずチェックしましょう。
レビューや口コミも参考にしつつ、信頼できるメーカー品を選ぶことが肝心です。
安全に使うためのチェックリスト
購入前に確認するポイント
- 設置予定場所(階段上、キッチン、リビングなど)に適したタイプか
- 対象年齢・対象体重が合っているか
- 国内外の安全基準(SGマーク、EN規格など)に適合しているか
- 子どもの様子が見やすいメッシュ素材やクリアパネル仕様か
- ロックの開閉が簡単すぎず、子どもが自力で開けにくい構造か
設置時に注意するポイント
- 必ず取扱説明書を熟読し、正しく設置する
- ロックの動作確認を徹底する(強い力でも開かないかテスト)
- 設置後に大人の力で揺すり、安全性をチェックする
- 設置後も定期的に緩みやズレがないか確認する習慣をつける
使用後のメンテナンスと点検
- ネジやジョイント部分の緩み、劣化を定期的に点検する
- ロック機構の開閉がスムーズか、引っかかりがないか確認する
- 汚れやサビを防ぐため、こまめな清掃を心がける
- 使用環境の変化(引越しやリフォームなど)に応じた再設置を検討する
事故を防ぐおすすめ対策グッズ
固定式ゲートの紹介
階段上には必ず、ネジでしっかり固定できるタイプのゲートを設置しましょう。
おすすめはリッチェルの「木のバリアフリーゲート」など、段差がなくつまずきにくいバリアフリー設計の製品です。
設置後の安定性が高く、子どもが力いっぱい押しても倒れる心配がほとんどありません。見た目もインテリアに馴染みやすく、デザイン性を重視する家庭にも人気です。
セーフティマットや滑り止めの活用
階段付近やゲート周辺には、セーフティマットを敷くことで、万一の転倒時にもダメージを軽減できます。
また、ゲートの設置場所には滑り止めシートを併用することで、ズレや転倒リスクをさらに抑えることができます。細かな対策の積み重ねが、子どもの命を守る大きな力になります。
万が一事故が起きたときの対応
応急処置の基本
子どもが転倒・衝突して頭部を打った場合は、まず落ち着いて子どもを安静にさせましょう。
意識があるか、嘔吐やけいれんなど異常症状がないかを丁寧に観察します。
出血が見られる場合は、清潔なガーゼや布でしっかりと圧迫止血を行い、出血が止まらない場合は速やかに医療機関を受診します。
救急への連絡基準
以下の場合は、ためらわず119番通報してください。
- 子どもの意識がもうろうとしている、反応が鈍い
- 出血が止まらない、または大量出血している
- 嘔吐を繰り返す、けいれんを起こしている
- 明らかに骨折や変形が疑われる
初動対応を誤らず、子どもの命を最優先に守る行動を取りましょう。
まとめ
ベビーゲートは、使い方次第で子どもの安全を大きく守ることができる頼もしい存在です。しかし、油断や知識不足から重大な事故につながるリスクもあります。
購入前から設置、使用中、さらには成長後の見直しまで、常に安全意識を持って対応していきましょう。
万全の準備と日々の点検で、家族みんなが笑顔で安心して過ごせる環境を作り上げましょう!