じゃがいもをしっかり加熱したはずなのに、食べてみるとシャリシャリしてがっかり——そんな経験はありませんか?「煮込んだのに固いまま…」「ちゃんと火を通したのに…」と感じた方は意外と多いものです。
その原因は、加熱時間だけではありません。じゃがいもの品種や切り方、調味料の使い方など、いくつかのポイントが関係しています。
この記事では、「なぜシャリシャリになるのか」「どうすればホクホクにできるのか」を中心に、原因と解決法をわかりやすくご紹介します。読んだあとには、じゃがいも調理に自信がつくはずです。
シャリシャリになる主な原因とは?

加熱不足と火の通りにくさ
じゃがいもの中心まで火が通っていないと、シャリシャリした食感が残ります。特に、大きめにカットした場合や、短時間の加熱では起こりやすいです。
電子レンジを使うと外側は柔らかくても中が固いことも。また、冷蔵庫から出した直後に調理すると、中心まで温まるのに時間がかかります。
防ぐためのポイント:
- じゃがいもは小さめ・均一な大きさにカット
- 途中で裏返す
- 加熱時間を十分に取る
- 常温に戻してから加熱
- 弱火でじっくり加熱する
品種によるでんぷんの違い
じゃがいもの品種によって、加熱後の食感が異なります。
- ホクホク系(男爵・キタアカリ):でんぷんが多く、柔らかく崩れやすい
- 粘質系(メークイン・インカのめざめ):水分が多く、形が崩れにくくシャキッとした食感に
料理に合わせて使い分けるのがポイントです。
おすすめの使い分け:
- ポテトサラダやマッシュポテト → 男爵、キタアカリ
- 煮物や炒め物 → メークイン、インカ系
調味料の早期投入による影響
煮物を作る際に、最初から塩やしょうゆを加えると、表面が固くなって中まで火が通りにくくなることがあります。これは「浸透圧」による現象です。
対策:
- 最初は水やだしだけで加熱
- じゃがいもが柔らかくなってから味付けする
調理法別・ホクホクに仕上げるコツ
電子レンジの場合
電子レンジ調理は手軽ですが、加熱ムラに注意が必要です。
ポイント:
- じゃがいもをラップで包む
- 500〜600Wで4〜5分を目安に
- 途中で向きを変える
- 竹串などで火の通りを確認
加熱後にアルミホイルで包んで蒸らすと、さらにホクホクになります。
煮物や炒め物の場合
煮物:
- 味付け前に一度下茹ですることで、柔らかくなりやすく味もしみ込みやすくなります
炒め物:
- 先にじゃがいもだけをしっかり炒める
- 薄切りや細切りで火の通りをよくする
- 調味料は後から加えるのが鉄則
忙しい日にも使える!時短テクニック

- 冷水にさらしてでんぷんを落とす
- 電子レンジで下処理してから炒める
- 薄切りで加熱時間を短縮
- 圧力鍋やシリコンスチーマーの活用
さらに、レンジ加熱後にフライパンで焼き色をつけると、香ばしさがプラスされて満足度アップ!
品種による食感の違いを活かす
ホクホク系(男爵・キタアカリなど)
水分が少なく、でんぷん質が多いため、加熱するとホロホロと崩れるような柔らかさに。ポテトサラダやコロッケにおすすめ。
シャキシャキ系(メークイン・インカ系)
水分が多く、加熱しても形が崩れにくいため、炒め物や煮物に向いています。
「シャリシャリ=失敗」とは限りません。料理に合った食感を選べば、じゃがいも料理の幅が広がります。
シャリシャリ食感を活かしたレシピ
中華風じゃがいもサラダ
細切りにしてさっと茹で、ごま油・酢・しょうゆで和えるだけ。シャキシャキ食感がアクセントに。
- ピリ辛にしたいときはラー油や唐辛子をプラス
- きゅうりやハムを加えると彩りアップ
じゃがいもきんぴら
細切りにしてにんじんと一緒に炒める。甘辛味がごはんによく合います。
- しょうゆ・みりん・砂糖で味付け
- 最後にごまをふると風味アップ
その他のアレンジ
- 薄切りにして甘酢に漬けると即席ピクルス風
- ベーコンやピーマンと炒めてボリュームのある副菜に
まとめ:失敗もアイデア次第でチャンスに!
じゃがいもがシャリシャリになる原因はさまざまですが、ちょっとした工夫で防ぐことができます。
また、ホクホクだけでなく、シャキシャキ感も立派な“魅力”のひとつ。料理に合わせて品種や調理法を選べば、もっと楽しくじゃがいもを使えるようになります。
失敗をきっかけに、新しいレシピに挑戦してみるのもおすすめ。ぜひ、今回紹介したコツを試して、日々の食卓をより豊かにしてみてください。