牛脂なしですき焼き作るとどうなる？味や代用油を徹底検証！

すき焼きを作ろうと思ったら「牛脂がない！」と気づいて焦ったことはありませんか？スーパーの肉コーナーでもらい忘れたり、自宅に常備していなかったりと、意外とありがちな失敗です。

また、牛脂は加熱すると甘く芳ばしい香りを放ちます。この香りがすき焼き特有の「食欲をそそる風味」を作り出していると言っても過言ではありません。

とはいえ、逆にこのあっさり感を好む方も一定数いるのも事実です。ダイエット中や高齢者の方、小さなお子様などには、牛脂なしのすき焼きもアリでしょう。

たとえば、老舗の割烹や旅館で出てくるようなすき焼きを好む人にとっては、「牛脂は絶対条件」。一方で、家庭で気軽に作るすき焼きしか知らない人なら、「あれ？別に普通においしいじゃん」となることも多いです。

つまり、牛脂は“おいしさを底上げするブースター”のような存在。なければ困るほどではないけれど、あると確実に豊かになる、そんなポジションなのです。

加熱すると自然に透明になじみ、野菜や肉にほどよく絡むのもポイント。少し多めに使うと、お肉の旨味が引き立ってまるで料亭のような仕上がりに。

ほんのり甘く、まろやかな香りが割下と合わさることで、“洋風すき焼き”のような贅沢な風味に変化します。

和食には欠かせないごま油も、すき焼きとの相性は◎。一瞬で香ばしい和風の香りに包まれるので、食欲がグッと刺激されます。

香りが立ちすぎる傾向がありますが、肉の臭みを抑えてくれる作用もあり、食後感も比較的さっぱり。

脂が出るまでに時間がかかり、扱いが難しいのがデメリット。また、脂の量にムラがあり、味に安定感がない点も不安材料。

SNSで話題の油でも、すき焼きのような“伝統的な甘辛系”料理には強い個性が逆効果になることもあります。

多くのスーパーでは、精肉コーナーに小分けされた牛脂が置かれており、無料でもらえることがほとんどです。
ただし、セルフで取る形式ではない場合や、個数制限がある店舗もあるため、店員さんに声をかけるのが確実です。

スーパーに置いていない場合でも、ネット通販や業務スーパーなどで冷凍牛脂が購入可能です。

解凍時は、冷蔵室で自然解凍または調理直前にレンジで10秒ほど温めればOK。
油は空気や光で劣化しやすいので、ラップ＋密閉袋で遮光＆密閉するのがコツです。

基本は鍋を熱してすぐ、つまり具材を入れる前に油をひきます。
鍋の底が熱くなったタイミングで油を入れ、軽く煙が上がるくらいに温まったら、肉を入れるのがベスト。

使いすぎるとギトギトになるので、「鍋底が軽くコーティングされる程度」が目安です。
香りが強い油（ごま油やバターなど）は、小さじ1/2から様子を見ると失敗しにくくなります。

具材を一度に入れすぎず、肉だけ先に焼く→割下→野菜投入と段階的に進めると、香りも旨味もきれいにまとまります。

具材を入れる前に牛脂や代用油をしっかり鍋全体になじませるのが最大のコツ。
フチまで油を回すように広げると、焦げ防止と香りの定着が格段に良くなります。

椎茸や舞茸など“旨味の強いキノコ”を油で炒めてから具材を加えると、香りの不足を天然のグルタミン酸で補え、深い味わいに。